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ユニコーンガンダム / 機動戦士ガンダムUC 登場モビルスーツ紹介





 ユニコーンガンダム (Unicorn Gundam) は、小説およびOVA『機動戦士ガンダムUC』に登場する兵器。
地球連邦軍の対ニュータイプ (NT) 用ガンダムタイプモビルスーツ (MS) であり、物語の「鍵」となる存在。通常、「ユニコーンガンダム」や「ユニコーン」と呼ばれる機体は主人公バナージ・リンクスが搭乗する1号機を指し、これと対をなす存在として「バンシィ」の通称を持つ2号機も登場する。メカニックデザインはカトキハジメが担当。
 
ユニコーンガンダム
Unicorn Gundam
型式番号:RX-0
全高:ユニコーンモード時:19.7m
    デストロイモード時:21.7m
本体重量:23.7t
全備重量:42.7t
出力:3,480kW(デストロイモード時は測定不能)
推力:142,600kg(デストロイモード時は測定不能)
センサー:22,000m
有効半径:22,000m
装甲材質:ガンダリウム合金
武装:60ミリバルカン砲×2
    ビーム・マグナム×1
    ハイパー・バズーカ×1
    ビーム・サーベル×4
    シールド×1
    ビーム・ガトリングガン×1→2(1号機)
搭乗者:1号機:バナージ・リンクス
 
機体解説
 連邦宇宙軍再編計画の一環である「UC計画」の最終段階として開発された実験機。宇宙世紀0096年に、アナハイム・エレクトロニクス社が保有する月面のグラナダ工場で2機が完成した。ガンダムタイプに区分されてはいるが、実際の名称は「RX-0 ユニコーン」で、「ユニコーンガンダム」の名はいわゆる愛称である。
 
 第二次ネオ・ジオン抗争時のNT専用機で限定的に採用されていた特殊構造材「サイコフレーム」で、機体の駆動式内骨格「ムーバブルフレーム」のすべてを構築した、史上初のフル・サイコフレーム機である。機動性・追従性をテストするため、一般パイロットの操縦では計測不可能な限界値を取得するべく、機械上での試験を主とした実験機・シナンジュから得たデータが反映されており、従来のサイコフレーム採用機をはるかに凌ぐ機体追従性を獲得している。「UC計画」によって誕生した三機(ユニコーン・バンシィ・シナンジュ)は、パイロットのNT能力に呼応してサイコフレームが最大共振すると、第二次ネオ・ジオン抗争時のνガンダムと同様に、機体から虹色の光を発する。発光する機体同士の戦闘は強力なサイコ・フィールドを発し、非サイコフレーム採用機では介入不可能な程の超常的な戦闘を行った。
 
 通常は、一角獣(ユニコーン)の名の由来である額の一本角(ブレードアンテナ)とフェイスガードに覆われたゴーグル状のカメラアイが特徴の「ユニコーンモード」で運用される。限界稼動状態では、全身の装甲が展開し体格も一回り拡張、ブレードアンテナがV字型に割れガンダムタイプの顔が現れる「デストロイモード」に“変身”する。“変身”後は、各部に露出したサイコフレームがまばゆく発光するのが特徴である。なお、最大の特徴である一本角(ブレードアンテナ)の形状から、作中では「ユニコーンモード」は「一本角」、「デストロイモード」は「角割れ」の通称で呼ばれている。
 
 ガンダムタイプとして開発された理由については、連邦宇宙軍再編計画におけるプロパガンダ的な意味合いが強く、ジオン根絶における絶対的象徴として、ガンダム以上にふさわしい機体はないという思惑がある。
なお、機体が“変身”するという要素は「新しいガンダムに今までにやったことのない要素を取り入れるとしたら?」と原作者の福井晴敏が考えたものである。当初は「それは商品化の際にやりづらいですよ」とカトキに反対されたという。
 
NT-Dシステム 
 デストロイモード時に発動する特殊システム。表面上は「ニュータイプ・ドライブ」の略称とされているが、その真の意味は「ニュータイプ・デストロイヤー」、すなわち「ニュータイプを駆逐する」システムである。「ジオン共和国初代首相ジオン・ズム・ダイクンが提唱したNTを根絶する=ジオンの存在そのものを根絶する」システムであるとネオ・ジオン残党軍「袖付き」の首魁フル・フロンタルは語る。
システムの発動条件は、額のブレードアンテナをサイコフレームと連動させ、敵のNT、あるいは人工的にNT能力を付加された強化人間の存在を感知させること。実戦では、強化人間のマリーダ・クルスやフロンタルなどとの戦闘時にシステムが発動する。本機のパイロットがニュータイプであれば、システムに自分自身を感知させることで、ある程度任意で発動させることも可能。また、1号機のみ追加プログラム「La+(ラプラス)」によって別の発動条件が加わる。
 
 シナンジュから継承された、パイロットの脳内操縦イメージを思考波として機体内部のサイコフレームに感受させ、機体の挙動へ直接反映させる思考操縦システム「インテンション・オートマチック・システム」によって、通常の手動のみの操縦を凌駕する反応速度と動作精度を実現している。また、このシステムは敵パイロットの思考波も傍受することができるため、敵の行動を先読みして攻撃することもできる。パイロットの反応が間に合わない緊急事態が発生した場合、機体自身が独自に行動し対処することもある。
 
 デストロイモード時の機動性は瞬間移動と見紛うほど圧倒的なもので、NTや強化人間でも視認はおろか気配を察知することすらできない。また、その超常的な機動性により、まるで分身しているかのような機体の残像も発生させる。ただし、20メートル級MSが人間と同様の動作をした場合、発生する加速度によるパイロットの肉体的負荷は殺人的なレベルとなる。尚且つ上記のインテンション・オートマチック・システム制御のサイコミュによる精神的負荷も考慮すると、システムの稼働限界時間は約5分程度であり、リミッターが設定されたユニコーンモードの存在理由もこの点にある。パイロットへのG負荷を緩和するために、パイロットスーツには「DDS」とよばれる対G用薬剤投与システムが搭載されており、パイロットに薬剤を投与することで体内の血液循環を活性化して、Gによる循環の停滞を抑える役割を持っている。
 
 システム発動中は、サイコ・フィールドを掌から放出し、敵機のサイコミュ兵器のコントロールを奪い自機の兵装として使用したり、敵機を一時的に操縦不能にすることができる「サイコミュ・ジャック」が使用可能。有効範囲は不明だが、原作では1号機と2号機の演算能力は同等とされている。本システムと開発の目的(NT駆逐)が類似したシステムとして、一年戦争期にフラナガン機関出身の研究者クルスト・モーゼスが開発した「EXAMシステム」が存在するが、EXAMシステムはオールドタイプの搭乗を、NT-Dは強化人間の搭乗を想定して開発されているところに相違点がある。加えてEXAMシステムは連邦・ジオンの区別には特にこだわっておらず、あくまでNT自体の殲滅を最終目標として設計されていた。
 
武装 
 ビーム・マグナム
本機の主力武装。「マグナム弾」と呼ばれる専用Eパック(エネルギーパック)を最大5基連結し、1射で1基分のエネルギーを使い切る代わりに通常のビーム・ライフルの4倍、メガ・バズーカ・ランチャーと同等の威力を発揮する。ビームをかすめただけでも致命打となりうる(マグナム弾が通った軌道にはビームサーベルと同等の威力の紫電が散っている)ため、モビルアーマーなどの大型目標に対しては特に効果的。ただし、Eパックの携行数は予備を含めても15発分(マグナム本体に5発・左右リアスカートアーマーに予備10発)のみに過ぎないため継戦能力の低さと、あまりに高威力すぎるが故の取り回しの悪さが欠点である。銃本体は、非使用時にバックパックや腕部ラッチに固定して携行する。
OVA版では2号機に後述する専用武器が設定されたため、実質的に1号機の専用装備となる。劇中でリディ・マーセナスのデルタプラスが1号機から奪い取って使用するが、射撃の反動で右腕が動作不良を起こす描写がある。
 
 ビーム・サーベル
バックパックに2基と左右の前腕部ホルダーに1基ずつ、計4基を装備する。いずれも通常時は基部で折りたたまれ収納されているが、必要に応じてグリップが180度展開する。背部サーベルはデストロイモード時に展開され、額のアンテナと同様に本機のシルエットを“ガンダム”らしく変化させる。両腕のサーベルは、ホルダーに固定したまま発生器を前方に180度回転させることで、ビームトンファーとして使用することも可能。
 
 ハイパー・バズーカ
連邦系MSとしては標準的な実体弾火器。非使用時は砲身を短縮した状態でバックパック中央部に固定される。発射後に時間差で炸裂し、周囲にベアリング弾を撒き散らす特殊弾も使用可能。砲身にはオプション装備用のレールマウントが備えられ、同じアナハイム規格のグレネードランチャーやミサイルポッドを追加装備する。ビーム・マグナム同様、弾頭のパックはリアアーマーに懸架可能。威力過剰なビーム・マグナムに代わり、おもに周辺被害に配慮した任務に使用される。
 
 60ミリバルカン砲
多くの連邦系MSの頭部に内蔵される小型機関砲。5発に1発の割合で曳光弾が仕込まれており、発砲中の射線修正が可能。小説第3巻「赤い彗星」にて、シナンジュとの戦闘で使用されるが、初期の設定画には描かれていなかった(チェック漏れに気付かず、小説連載がスタートしてしまったため)。その後の設定画稿から新たに描き足されており、小説の挿絵にも描かれるようになる。2号機の場合は砲口がアンテナで覆い隠されている構造のため、実際に発砲できるかは不明。
 
 シールド
4枚の花弁状のサイコフレームパーツがX字型に展開し、中心部に対ビーム用のIフィールド発生装置が露出する。基本的にデストロイモード時に展開するが、ユニコーンモードのままでもIフィールドバリアとして機能する。Iフィールドはパイロットが操作しなくても自動で展開され、戦艦クラスのビームでも跳ね返すことができる。終盤では、サイコフレームによって発生した物理的エネルギーで、バーニアなどの推進器がないにも関わらず、ファンネルのように遠隔誘導されるに至る。
 
 ビーム・ガトリングガン
4銃身式の大型ビーム機関砲。本来はクシャトリヤ用に新造された装備だが、パラオからの脱出時に使用される。アナハイム規格で製造されているため、同じアナハイム社製のユニコーンガンダムでも使用可能。なお、OVA版の初使用時にはデバイスドライバのインストールが完了するまで発砲できない描写がある。両腕に1挺ずつ装備可能だが、2挺を連結して片腕に装備することも可能。地上編で本機がガランシェールに収容されて以降は、左腕シールドの内側に2挺を装備する。ハイパー・バズーカと同じく、ビーム・マグナムでは不適切な状況で使用されることが多い。
 
 アームド・アーマーDE
漫画『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』において登場した、推進装置とビーム・キャノンから成るシールド用の増加ユニット。
 
1号機 
極秘裏に袖付きに受託される為、アナハイム社所有の工業コロニー「インダストリアル7」に持ち込まれた機体。装甲色は純白で、サイコフレームの発光色は赤。またサイコフレームの最大共振時は、発光色が赤から緑に変化し、全身に虹色のオーラをまとう。アナハイム社と深い関わりを持ちつつも独自の思惑を持つビスト財団の当主カーディアス・ビストの主導により、元々の仕様にはなかった「La+(ラプラス)」というシステムが組み込まれている。
「箱を開ける」というカーディアスの意思で「袖付き」に譲渡されるはずだったが、宇宙世紀0096年4月7日、「箱」を巡る地球連邦軍、アナハイム社、ビスト財団、袖付きの各勢力の暗躍によって偶発的に発生した戦闘の混乱の中、瀕死のカーディアスの手によってインダストリアル7の工専学生で彼の息子であるバナージ・リンクスに託される。その際、ラプラスシステムに彼のバイオメトリクスが登録されたため、ほかの人間が操縦することは不可能となる。
 
 La+(ラプラス) 
1号機に追加されたシステム。ビスト財団に強大な権力を与えることになった「ラプラスの箱」の所在地を明らかにする「鍵」である。このシステムが一定の条件下で発動すると、「ラプラスの箱」の手がかりとなるデータが開示される。その条件下とは、ラプラス・プログラムが開示した座標でNT-Dを発動させることである。なお、「搭乗者に強化人間と思われる反応があった場合システムは反応しない」とガエルの口から語られているが、カーディアスの言う「そのような細工」とはこのことを指す。
 
 フルアーマープラン 
バナージの友人タクヤ・イレイが考案した1号機の強化案。ゲーム版ではタクヤが夢で見たものを実案にしたものとされる。ハイパー・バズーカ2挺、ジェスタのグレネード・ランチャー、スタークジェガン肩部の対艦ミサイルランチャー、ジェガンのハンド・グレネード2セット、ビーム・ガトリングガンを6挺、脚部にハンド・グレネード各2セット、ビーム・マグナム1挺にシールド3枚を装着した重武装仕様。
機種を問わずネェル・アーガマに保管されていた武装類を無節操に、可能な限り装着した結果、計17門におよぶ大火力を得た。背面には、94式ベースジャバーのスラスター部を改造した大型ブースターを備えている。使い終わった武装はデッドウェイト化を避けるため、随時切り離すことができる。一見、寄せ集めでなんら計算されていない強化形態にも見えるが、タクヤはうまく帳尻を合わせており、機体のアンバランス化を防いでいる。また、これらの装備はデストロイモードへの変身を妨げないように取り付けられている。
なお、防御面においてはシールド以外の追加装甲は装備されておらず、正確には“フルアーマー”というのは不適切であり、このことは作中でも触れられている。しかし、タクヤがこの強化案を提出した際に「フルアーマーユニコーンガンダム」と名付けたことからその名称で呼ばれることとなる。
 
 ハイパー・ビーム・ジャベリン
「マスターグレード フルアーマーユニコーンガンダムVer.Ka」で新設定された追加武装。先端から斧状のビーム刃と槍状のビーム刃を発生させる。ビーム刃の発生器にはサイコフレームが内蔵されており、スライドすることで展開される。柄を二つ折りにすることでシールドへのマウントが可能。槍状のビーム刃発生器は取り外しが可能であり、柄尻部分やビーム・マグナムへのマウントが可能。
デザインモチーフは、クローバーの玩具「ガンダムDX合体セット」に付属するジャベリンである。



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バナージ・リンクス / 機動戦士ガンダムUC 登場人物紹介




バナージ・リンクス
声 - 内山昂輝
 本作の主人公。工業コロニー・インダストリアル7にあるアナハイム・エレクトロニクス社系列のアナハイム工業専門学校に通う学生。16歳。

 私生児として育つが、母が死に、名前も知らない父親に声をかけられインダストリアル7に越してくる。以後、学業の傍ら、ブッホ・ジャンク社で、小型のMS(プチ・モビ)を使いスペースデブリを回収するアルバイトするというごく平凡な学生生活を送っている。日常に特に不満があるわけではなかったが、心の底でそうした毎日に何かしら「ずれ」たような違和を感じていた。しかし謎の少女オードリー・バーンとの出会いと、自身の秘められた出生から世界を揺るがす大きな争いに巻き込まれることとなり、事変の鍵を握るMS「ユニコーンガンダム」に搭乗することになる。
 
 カーディアス・ビストが自分の父親であることを知り、ユニコーンを渡されたあとカーディアスの死に様を目の当たりにする。その後、父の思いを受けとめ、クシャトリヤと戦闘を繰り広げる。

 常人では到底耐えられないであろうユニコーンの負荷に適応する特異性をネェル・アーガマの医師ハサンから指摘され、また幼少の頃に特殊な訓練を受けさせられた経験から強化人間の可能性を疑われるが、後に薬物による強化は否定され、ニュータイプとして覚醒していく。

 オードリーと出会った当初は、互いの生きてきた世界の違いから、考えが狭いなどと指摘されていたが、大人や組織同士のしがらみや駆け引きにとらわれない、いかなる悲しみを見てもなお「それでも」と希望を見つけようとするひたむきさが、オードリーやマリーダ達、周りの人間を動かしていく。


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機動戦士ガンダムUC 作品紹介




『機動戦士ガンダムUC』(きどうせんしガンダムユニコーン、MOBILE SUIT GUNDAM UNICORN)は、福井晴敏による日本の小説作品。角川書店『ガンダムエース』誌上にて2007年2月号から2009年8月号まで連載された。また、これを原作とした同名のアニメ作品が製作されている。
 
概要
アニメ映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』から3年後の宇宙世紀0096年が主な舞台となる。物語は宇宙世紀元年から始まり、その年に起こった、宇宙世紀誕生や一年戦争の発端にも関わるラプラス事件が物語の中核になる。なお、時系列的に『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に近い年代にあたるため、登場人物やメカニックの設定にもその内容が多く反映されている他、『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』から発展させた設定も多い。『機動戦士ガンダム』から続く地球連邦とジオンとの一連の抗争に一応の決着を着ける総括的作品でありながらも、本作より後年の宇宙世紀を舞台とした『機動戦士ガンダムF91』などに繋がる設定もいくつか見られる。
キャラクターデザインと挿絵は安彦良和が担当し、4巻以降の挿絵は虎哉孝征が担当する。メカニックデザインはカトキハジメ。福井はプロデューサー的立場も兼任する。
単行本は1巻あたり3回分の連載を収録し(福井がインターネットラジオで1話あたり原稿用紙100枚程度の長さだと語っている)、挿絵は小説の連載1回につきカラーが2 - 3点、残りはモノクロページで、計10カット前後が掲載されている。カトキハジメによるメカニック解説、設定考証担当の小倉信也による解説なども同時に掲載された。『ガンダムエース』元編集長の古林英明によると、この企画が開始されたのは2002年とのこと。雑誌『活字倶楽部』2005年夏号の福井晴敏インタビューでは、2006年頃を目処に新しいガンダムの準備をしていると語られた。2007年夏には、書店公開用のプロモーションフィルムが作成された。
プラモデルのマスターグレードで、2007年12月には「ユニコーンガンダム」が、2008年12月には「シナンジュ」が発売、単行本4巻と8巻の各特装版には、プラモデルに装着可能なオプション装備のキットを同梱するなど、小説作品としてあまり類を見ない試みも実施されている。また、本作は小説作品ながらコミックス流通で単行本が刊行されており、このことについて福井は、「本好きの方たちだけではなく、その外側に広がる“世間”へ仕掛けてゆく」ための実験といった趣旨の発言をしている。
本作のタイトルを決定した時点で福井は、アムロ・レイのトレードマークとして度々ユニコーンのモチーフが使用されていることを知らなかった。そのため、少なくとも構想段階では、その事と本作との特別な関連性は考慮していなかったという。また、ファン層としては、30代以降のファーストガンダム世代に特に人気だという。
2010年1月から文庫版のリリースも開始されたが、角川文庫と角川スニーカー文庫の両方で同時期に刊行という異例の体制となっている。前者はガンダム関連作品である事を極力控えており、各種の広告でもあくまで福井小説として前面に押し出している。カバーイラストは加藤直之、カバーデザインは樋口真嗣が担当。口絵や挿絵はない。後者はこれまでに同レーベルで発売されたガンダムのノベライズ作品と同様の装丁と解説が収録されている。表紙イラストは美樹本晴彦、口絵及び挿絵は大森倖三が担当。キャラクター紹介のイラストとメカニック紹介の設定画は、安彦と虎哉とカトキが連載時に描いたものを使用している。
単行本8巻発売時にアニメ化を公表し、2009年4月25日に公式プレサイトを開設する。
『ガンダムエース』2010年3月号(No.091)より、漫画『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』を連載する。著者は大森倖三。大筋はアニメ版に準じているが、カトキハジメが新規デザインしたオリジナルモビルスーツ (MS) や、既存MSの新バリエーションが登場している。
2010年10月26日に『ガンダムエース』増刊号として『ガンダムユニコーンエース Vol.1』が発売され、OVAの劇場公開にあわせて、Vol.4まで刊行されている。
 
あらすじ
第二次ネオ・ジオン抗争、別名「シャアの反乱」の終結によって、地球圏には束の間の平穏が訪れた。
それから3年後、宇宙世紀0096年。工業コロニー「インダストリアル7」において、とある謀議が交わされようとしていた。政財界に絶大な影響力を持ち、地球連邦政府を影から操るビスト財団が、「袖付き」と通称されるネオ・ジオン残党軍に「それが開かれる時には連邦政府が滅びる」と言われる「ラプラスの箱」を譲渡するという。
一方、コロニー内に設置されたアナハイム工専に通う少年バナージ・リンクスは、オードリー・バーンと名乗る謎めいた少女と出会う。新たな戦争の火種となり得る箱の取引を阻止するべく、たった1人で行動を起こした彼女を手助けするうちに、日常に“ずれ”ているような違和感を抱いていたバナージは、次第にオードリーに惹かれていく。
だが、取引を察知した連邦政府とアナハイム・エレクトロニクス社が地球連邦軍を軍事介入させ、コロニーは火の海と化してしまう。友人達と必死の思いで避難しながらも、オードリーの姿を捜し求めるバナージの前に、ビスト財団当主カーディアス・ビストが現れる。バナージは、瀕死のカーディアスから出生の秘密を知らされると同時に、箱の鍵となる、まるで神獣"ユニコーン"のごとく頭部に1本の角をもつ、白亜のモビルスーツ (MS) を託される。
バナージは必死の思いでMSを起動させるが、「袖付き」と連邦の戦闘に巻き込まれる。目の前に出現した「袖付き」のMSを前に、死の恐怖を感じるバナージ。その時、ユニコーンに変化が起きる。一角が2つの角に分かれ、新たな顔が現れた。
果たして、箱の鍵たる「ユニコーンガンダム」とは何なのか。そして「ラプラスの箱」に眠る宇宙世紀の始まりの秘密とは…。
 
組織
ロンド・ベル
連邦宇宙軍の独立機動艦隊。特定の管轄地域を持たない有事即応の部隊で、命令系統も通常の部隊とは異にしている。
現在の司令はかつての名艦長ブライト・ノア。
エコーズ (ECOAS)
連邦宇宙軍特殊作戦群(Earth, COlony, ASteroidの略称。その心は"活動場所を選ばず")。ネオ・ジオン軍残党の摘発及び掃討を任務とする連邦軍の新設部隊。通称・マンハンター(人狩り)部隊。
袖付き
本作におけるネオ・ジオンの通称。使用するMSの腕部に装飾がほどこされているため、「袖付き」と呼称されている。
第二次ネオ・ジオン抗争の後、廃墟同然の資源小惑星で朽ち果てようとしていたネオ・ジオン軍の残党をフル・フロンタルがまとめ上げた。
軍事組織と呼べる程度の規模はあるが懐事情は厳しく、戦力は最新型のモビルスーツと旧式機が混在している状況である。
ジオン残党軍
「袖付き」に加わらず、地球で独自に活動を続ける残党軍。
困窮の度合いは「袖付き」以上で、もはやまともな軍事行動を行うことも難しく、一年戦争時の機体までが現役で運用されている。
所属者には現地で家族を得るなど、半ば地球に帰化している者も存在する。
ビスト財団
サイアム・ビストが興した巨大財閥。表向きは、地球の芸術品などの文化資産を環境の安定しているコロニーへ移送することを目的とした財団であるが、「ラプラスの箱」を秘匿する事で得た多大な影響力によって、連邦上層部との深い繋がりを持ち、アナハイム社を実質的に支配するなど、非常に強大な力を持つ。
アナハイム・エレクトロニクス社
地球圏最大規模のコングロマリット。ビスト財団から影響を受けつつも、箱の扱いに関してはマーサの意向などもあり財団と対立する。
風の会
ジオン共和国内部の右翼団体。国防大臣モナハン・バハロからの出資を受け、旧ジオン体制の復興を目論む。
会員数は千人から一万人とも言われており、決起の時に備えて遠洋航海の護衛任務に優先的に配備されている。
ルオ商会
グリプス戦役の際、エゥーゴやその支援組織カラバの活動に協力したニューホンコンの企業。
戦役から10年近くを経て実体・活動としてのエゥーゴが解散した今でも、エゥーゴに属していた人間やそのシンパの要請に応えて協力する事がある。
ラプラス戦争
本作にて描かれた、宇宙世紀0096年に発生した一連の紛争を指す用語である。ガーベイの暴走によるダカール襲撃によって甚大な被害が生じた事で、「袖付き」は単なるテロリスト集団ではなく名実共に新生ネオ・ジオンの後継勢力であるとの認識が持たれるようになり、地球連邦高官のジョン・バウアーの呼びかけで、第三次ネオ・ジオン戦争として認定される動きが出ている。
 
スタッフ
原作 - 矢立肇、富野由悠季
監督 - 古橋一浩
脚本 - むとうやすゆき
オリジナルキャラクターデザイン - 安彦良和
アニメーションキャラクターデザイン - 高橋久美子
モビルスーツ原案 - 大河原邦男
メカニカルデザイン - カトキハジメ、佐山善則、石垣純哉、玄馬宣彦
メカニカルデザイン協力 - 明貴美加
ゲストメカデザイン - 常木志伸(5話)
ディスプレイデザイン - 佐山善則、上村秀勝
総作画監督 - 高橋久美子、玄馬宣彦、茂木信二郎(5話)
設定考証・ゲストメカデザイン - 小倉信也
ストーリー - 福井晴敏
音楽 - 澤野弘之
音響監督 - 木村絵理子
美術監督 - 池田繁美
色彩設計 - すずきたかこ
撮影監督 - 葛山剛士、田中唯
CGディレクター - 藤江智洋
編集 - 今井大介
企画・製作 - サンライズ
 
主題歌
エンディングテーマ
「流星のナミダ」(episode1)
作詞 - 田中秀典・中山豪次郎 / 作曲 - 中山豪次郎 / 歌 - CHiAKi KURiYAMA(レーベル:デフスターレコーズ)
栗山千明の歌手デビュー曲。オリコン初登場チャートは第11位であった。2010年4月7日より本編を再編集したアニメ・ミュージッククリップも有料配信された。
「Everlasting」(episode2)
作詞 - 渡邊亜希子、Kylee / 作曲 - Carlos K. / 歌 - Kylee(レーベル:デフスターレコーズ)
Kyleeのサードシングル。USENでは発売前から問い合わせが多く、10月27日集計のUSENリクエストチャートで第2位を記録。またオリコン初登場チャートでも第10位を記録し、Kylee自身初のトップ10入りとなった。
「merry-go-round」(episode3)
作詞 - 堂珍嘉邦、川畑要 / 作曲・編曲 - UTA / 歌 - CHEMISTRY(レーベル:デフスターレコーズ)
2011年3月2日発売。
「B-Bird」(episode4)
作詞 - FLAT5th Rico / 作曲・編曲 - 齊藤真也 / 歌 - earthmind(レーベル:ソニー・ミュージックレコーズ)
2011年11月30日発売。
「BROKEN MIRROR」(episode5)
歌 - BOOM BOOM SATELLITES(レーベル:gr8!records)
2012年6月6日発売。
英語詞曲であるため、エンドロールに英語と日本語訳の歌詞が表示される。
 
挿入歌
「A LETTER」(episode1)
作詞 - mpi / 作曲・編集 - 澤野弘之 / 歌 - Cyua
「LICHT MEER」(episode2)
作詞 - Rie / 作曲・編集 - 澤野弘之 / 歌 - 井上優弥子
「Ego」(episode3)
作詞 - mpi / 作曲・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - 小林未郁

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